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「正しいこと」は「気持ちいい」に負ける

「正しいこと」は「気持ちいい」に負ける

今日はよろしくお願いします。今日はどういうテーマでお話していただけますでしょうか?
質問者
質問者
今日は「正しいこと」は「気持ちいい」に負けるということについてお話していこうと思います
一体どういうことですか
質問者
質問者
どれだけ対手に正論を伝えてもなかなか相手は動いてくれないという事です。あるあるだと思いますがちゃんと正論を言ってるのになかなか分かってもらえないなという事があると思います
ありますね
質問者
質問者
例えばうちの会社のデザイナーに「君は色選びのセンスがないからこういう勉強をしなさい」「これをすれば成長できるよ」というようなキャリアアップするよという内容を本人を思って言ったとしても90%の子はやりません。頭では分かっていてもなかなかみんなやれないです。それはなんでかなと考えたときに受け入れ態勢が出来ていなくて自分が苦手であり、能動的にやろうと思っているいること以外の事を人から言われてやることはストレスでもあるので、自分が「気持ちいい」と思わない限りなかなか動けないです
難しいですね
質問者
質問者
そこをどう気持ちよくしてサポートしてあげられるかなという事を日々考えています。これは、ブランディングの仕事もそうでいくらクライアントに「こういうビジョンでいきましょう」「こういう結果がでたのでこうしましょう」と正論で伝えてクライアントもそうですよねと言っていたとしても結局動いていただけない事ってすごくあるんです
そうなんですね
質問者
質問者

だから、正論を伝えることは大切だがそれを受け入れてもらうために話を聴く準備、脳内を気持ちよくしてもらうことはセットで重要だと思うので、僕は仕事をする上ですごく気を付けている部分です
自分が言いたい事を言うだけではなく聞いてもらえる状況を作るという事なんですね
質問者
質問者

―内容を聞いてもらえる状況を作る

例えば「この髪型のほうが似合いますよ」と言われたときに確かにそうだなと思っても「それやらないといけない?」と思う部分はあると思います。それと究極一緒だと思うのです。仕事は正論を言うという事がありますがそれだけだとなかなか結果に結びつくことは難しいです。そこを補完するような気持ちよさを一緒に作ることが大切だと思います

―どうすれば相手を気持ちよくできるのか?

どうすれば相手を気持ちよくできるんですか?
質問者
質問者
これは僕も日々研究中なのですが、おそらく「愛(LOVE)」だと思います。すこしでも自分たち本位のことで物を言うとなぜか相手に伝わってしまいます。だからどれだけ相手のためになるかを思ってディスカッションしているのかが重要です。そう考えると方法論よりも「愛(LOVE)」かなと思います
理屈じゃないということですよね
質問者
質問者
僕が大学生の頃、コーチングを学んでいてその時の教授が言っていたことがすごく心に残っています。その言葉が「いいか、今から言うことは絶対試験に出すから覚えておけ、組織論とは(愛)である、コーチングとは(愛)である、選手育成とは(愛)である」とおっしゃっていてほんとに全部試験に出たんですよ。その教授の試験の答えの半分くらいが(愛)だったと思います。当時は笑っていましたが今ではすごく(愛)だなと思います
愛なんですね
質問者
質問者
愛なきビジネスはすぐに終わります。サービスとお金の交換だけしていても、記憶にも残らないし結果にも結び付かないしという事が多いなとこの年なって感じましたね

―「愛」「人情味」に回帰する大切さ

大切なのは「愛」「人間味」に回帰するという事なんですか?
質問者
質問者
井上様
井上様
それが嫌だという人もおますが僕はそこを大切にしています。ビジネスの話だけをして結果を残している会社というのも世の中にはもちろんあるんですけど、僕は相手と深い部分で理解しあって普段話せないことも話し合った上でその先に出てくるものがお互い納得度も高いと思います。それが質の高い結果に結びつくのではないかと思います
今日はビジネス=「愛」であるということですね。井上様、本日はお忙しい中ありがとうございました!!
質問者
質問者


【井上雄一郎(いのうえ ゆういちろう)】グラフィックデザイナーを目指し下積み時代に、黎明期のWebクリエイティブに衝撃を受け、20代後半に福岡でWeb制作会社を設立。その後さまざまを経て2009年東京代官山で株式会社ライデンを設立。